メルカリの『専用出品』という言葉を聞いたことはありますか?
通称『専用』と呼ばれるこの方法は、メルカリ内でユーザーが作った独自ルール(文化)のことで一般的に使われることも多いです。
今回は筆者が実際に体験したトラブルを交えて、専用出品をオススメしない理由について解説したいと思います。
専用出品って何?
そもそも『専用』って何?
メルカリにおける『お取り置き』のことです。
コメントで購入希望を伝えてきたユーザーに確実に購入してもらうため、他のユーザーが購入しないようにするための方法として用いられています。
具体的にどうすれば『専用』になるの?
- 商品タイトルを変える(『●●(購入希望者)様専用』など、専用とわかるように。)
- 商品説明文に専用商品と記載する(『●●(購入希望者)様専用です。他の方は購入しないでください。』など)
- 商品画像(主に1枚目)を変える(『●●(購入希望者)様専用』など文字入れした画像)
このような感じのページのことですね。
上記の作業をすることで、他のユーザーに『これは●●さん専用のページだよ』と伝え、購入されないようにする効果があります。
検索ワード避けにもなるので、商品説明文には何も書かないことも多いです。
メルカリの公式ルールなの?
でも『専用出品』したからって実際にその人しか買えなくなるわけじゃないよね?
他の人に買われちゃうこともあるんじゃないの?
メルカリのルール的にはどうなの?
そう…。
この『専用出品』はメルカリの公式ルールではありません!!
あくまでもユーザーが勝手に行っている独自ルールなので、メルカリ側は『専用出品』絡みのトラブルがあっても一切フォローすることはできません。
メルカリガイドにもしっかりその旨記載されています。
いくら『専用出品』と謳ったところで他ユーザーが横から購入することはできます。
悔しいかもしれませんが、メルカリのルール的には正しいのです。
あくまでもメルカリの正規ルールは『早い者勝ち』です。
ちなみに…自分が出品者側で、他のユーザーに購入されてしまい専用出品していた相手に売れなかったとします。
そのとき、『こちら専用出品していた商品なのでキャンセルさせてください』と取引キャンセル申請をしてしまうと…
迷惑行為、規約違反とみなされペナルティを受ける場合すらあります。
注意しましょう。
専用をオススメしない理由
そんなこともあり、筆者自身は『専用出品』をオススメしません。
何故かというと、圧倒的にデメリットの方が大きいからです。
- 専用にしても必ず相手が買えるわけではない
- 購入者がスムーズに買えなかった場合クレームに繋がる可能性がある
- トラブルが起こってもメルカリ事務局はフォローしてくれない
- 結局は専用出品にした出品者側の責任となる
もちろん様々な意見、賛否両論あると思います。
ただ、出品者側としては商品が売れればそれで良いわけです。
変にリスクを負って専用出品する必要はない、というのが私の考えです。
なので私は専用出品をお願いされてもお断りするようにしています。
メルカリのルールに則って、最初に購入した方にお譲りしますということをご説明しています。
そりゃ私もできれば買いたいと言ってくださった方に売りたいです。
でも確約ができない以上はこうお伝えする他ないんですよね…。
特定の相手に買ってもらえる機能を、メルカリ側が実装しても良いとは思うんですけどね!
それはそれで別の問題が起こっちゃうのかな…。
トラブル体験談
そうした理由で専用出品を避けていた私ですが、トラブルに巻き込まれてしまったことがあります。
厳密には専用出品によるトラブルではないのですが、この体験をしたことで『やはり専用出品はオススメできない…』と改めて思った出来事だったのでご紹介します。
特定を防ぐため一部フェイクを加えていますが、以下が一連の流れです。
値下げ希望コメントがつく
こちらの商品は700円→500円までお値下げできませんか?
(早く売りたいしいっか)
可能です。お値下げしますのでそのまま購入ください。
この間、5分程。
私はもちろん『専用にします』とは言っていませんし、そもそもトラブルが嫌なのでプロフィールにもその旨を明記しています。
コメント交渉があった場合は、希望価格にするので確認したら買ってね、スタイルです。
しかし今回は値下げ後、1時間程たっても商品は買われませんでした。
大抵はコメント後すぐ買われることの方が多いのですが、このようにしばらく買われない(下手したら1日以上)こともあります。
もちろんメルカリばかり見ていられない人も多いと思いますので、気にもしていなかったのですが…。
他ユーザーが買う
今回の商品は、出品当初から閲覧数の伸びも良く『いいね!』も沢山ついていて反応が良かった物でした。
それに加えて値下げしたことで、更に『いいね!』がすごく付き始めていました。
そして案の定、コメントされた方とは別の方が購入してしまったんです。
即購入させていただきました。
よろしくお願いします。
(これは仕方ないわ…)
購入ありがとうございます。
よろしくお願いします。
横入りして!と思うかもしれませんが、これがメルカリのルールですし購入者さんに悪気があったとは言い切れません。
商品ページについているコメントを見ないで購入される方も多いですし、たまたま商品を見かけて「あ、安くなってるラッキー♪」くらいの気持ちで買う方も多いでしょう。
なので淡々と購入者さんと取引を進めていたのですが…。
クレーマー氏キレる
話は変わりますが、メルカリは取引前にユーザー間でメッセージをやり取りする機能って無いんですよね。
なので買おうとしていた商品が売れてしまった場合、出品者と連絡を取る手段って基本は無いはずなんですよ。
売れてしまった商品ページにはコメントもつけられないですしね。
それなのに…。
ぴろりん♪
『●●(他の出品ページ)にクレーマーさんがコメントしました』
ファッ!?
なんと、買えなかった方(クレーマー氏)が出品者情報から私が他に出品しているページに飛び、そのページにコメントしてきたんです。
値下げ交渉した者です。
別の方が購入されたようですがキャンセルの交渉をしてください。
前述した通り、そもそも私はクレーマー氏へ向けて専用出品したわけでもなし、プロフィールにも『コメントやり取り中でも購入者優先』と明記しています。
かつ、これでキャンセル申請なんて行えば、思いっきり自己都合でメルカリからペナルティを食らうのは私の方でしょう。
そのため、丁重にお断りしたのですが…。
プロフィールにも記載しておりますが、メルカリのルールに基づき購入された方を優先させていただいております。
ご了承ください。
(キレる音)←想像
コメントしていて交渉中なのに買う人の意味がわかりません。
事務局に相談させてもらいます。
酷すぎる対応ですね。
(いやそう言われても…)
事務局にはお伝えいただいて結構です。
メルカリのルール上、早い者勝ちとなっていますのでご理解いただければと思います。
自分がされたときも同じことを言うんですか!?
もう少し相手の気持ち考えたらどうですか?
……。
ここでもう返信するのはやめました。
火に油を注ぐだけだと思いましたし、クレーマー氏も事務局に文句言えば少し落ち着くだろうと思いまして。
(日付が変わる時刻だったので眠かったこともあり)
しかしアプリを閉じようと思ったら…。
迷惑行為を受ける
ぴろりん♪
ぴろりん♪
ぴろりん♪
ぴろりん♪
『●●A(更に他の出品ページ)にクレーマーさんがコメントしました』
『●●A(更に他の出品ページ)にクレーマーさんがいいねしました』
『●●B(更に他の出品ページ)にクレーマーさんがコメントしました』
『●●B(更に他の出品ページ)にクレーマーさんがいいねしました』
『●●C(更に他の出品ページ)にクレーマーさんがコメントしました』
『●●D(更に他の出品ページ)にクレーマーさんがコメントしました』
ファッ!?!?!?!?!?!?
なんと、他のページに一気にコメントといいねをつけ始めるクレーマー氏。
嫌な予感いっぱいでコメント欄を見ると…
…これはもう荒らし行為に他なりません。
(上記全てクレーマー氏のコメントです)
営業妨害も良いところです。
ていうか専用にしてないし…。
公式でも早いもの勝ちがルールなんだってば…。
こちらも然るべき対応を、と思い事務局へ問合せをしました…。
事務局へ助けを求める
これはもう手に負えんと思い、ここで事務局に問い合わせをしました。
メルカリ事務局にお問い合わせするときはこちらの記事を参考にしてみてください。
クレーマー氏をブロックして、つけられたコメント全消しでも良かったのですが…
万が一引き続き粘着されたときに証拠がなくなってしまいます。
実績を残しておいた方が良いと思い、念の為通報しておくことにしました。
送った内容がこちら。
あとは返事を待つのみ…。
それまでは動けないので、コメントも消せないし他の商品をいじったりもできません。
(更新することでまたそのページを追いかけられたら嫌なので)
いや、面白おかしく書いてますが、実際はめちゃめちゃ落ち込みました。
特に『人の気持ち考えたらどうですか?』って言われたところ。
私、今まで取引相手が不快な気持ちにならないようにコメント対応や梱包発送などすごく気をつけてきたつもりだったんです。
それなのに、『評価400以上あってこれですか』とか言われてね、もうね、大ショックでした。
(元々メンタル豆腐なこともありますがw)
この日は非常に悲しい気持ちで眠りについた夜でした…。
事務局からの返答~終焉
気分が晴れないまま次の日を迎え、今か今かと事務局からの返答を待っていました。
久しぶりにメルカリを全然触らない日でした。
そして、夕方16時頃に届いた返信がこちら。
正直、ガッカリしました。
これが噂に聞く定型文返信か…と。
何か対応してくれたのか?と、荒らされたページを確認しましたが何も変わっていませんでしたし、クレーマー氏のアカウントもBANされた様子もなく通常運転です。
メルカリ事務局からの返信を要約すると、
- 『確認』するけど、確認後の報告は特にしないよ!
- ルール違反が確認できた場合は何かしらの対応はするけど、その詳細は秘密!
- 判断基準については教えられないよ!
こういうことですよね。
これって結局何もしないってことでは…。
今回の件に関しては、自分に否はないと確信していた私。
相手側の迷惑行為が認められたので、然るべき対応を取らせていただきます
くらいの回答を期待していました。
どうにも納得が行かなかったので追撃することにしました。
- 迷惑行為をされているのはこのページだよ、ちゃんとチェックしてるよね?
- あと、こっちはルール違反してないってことでいいんですよね?
- 次似たようなことが起こったときはどうするのが正解なの?
慇懃無礼に、上記3点を訴えました。
正直、メルカリ側から「君は悪くないよ。」って言ってほしかったんです。
そしてまた1日後、届いた回答がこちら。
…。
そういうことじゃない…。
取引進行して問題になったから事務局に相談してるんだけど。
なんだこの喧嘩両成敗感は…。
モヤモヤした思いでいっぱいでしたが、もう無駄だと思いお問い合わせは終了。
クレーマー氏をブロックし、荒らしコメントは削除しました。
その後何か対応されているかと思いクレーマー氏のページを見に行きましたが、新規出品もしているようでしたし特にペナルティを受けてる様子もありませんでした。
なにこのやられ損…。
なんとも後味悪く、このトラブルは終了しました。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、たとえ専用出品にしていなくてもここまでのトラブルに発展したよ、という例でした。
『専用』にしてください!
『専用』でお願いします!
と普通にルールとして浸透している『専用出品』ですが、あくまでも非公式の独自ルールです。
専用にした相手が買える保証はどこにもないんです。
そして…。
メルカリは基本、ユーザー間のトラブルのフォローをしてくれないことが今回の件でよくわかりました。
揉め事は当事者で解決してね。
ルールに反している事があればメルカリ側で確認して対応しておくからね。
ルールはこう定めているから参考にしてね。
間違っちゃいないのかもしれないけれど…
具体的に何かしてくれることはなかったです。
だからこそ、トラブルに巻き込まれないためには自衛する意味でも専用出品は行わないほうが良いと私は思います。
トラブルは、身も心も疲弊しますからね…。
メルカリの中くらい平和に過ごしたいものです…。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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